いざ鎌倉へ

kozokotani2006-06-03

曇り空のなか、大宮から湘南ラインに乗って鎌倉へ行く。電車の中で昨日届いた『一寸』を読む。青木茂さんの「新・旧書案内26」はいつもながら読み応え充分。岩切信一郎さんの「河野通勢の父次郎の履歴」に色々教えてもらう。他の論考もおもしろく、最後までくまなく読んでしまう。あとがきに、この雑誌が『サンパン』や樽見博さんの『古書通』に紹介されたとあり、「事の大きさ」を実感すると書いている。『サンパン』に書いたものは、私の一文だったがー。なおこの『一寸』は、これから行く鎌倉の材木座から出ている。
1時前鎌倉に到着。友人ら4人が集まり、8年前に亡くなった友の墓参りに行く。毎年亡き友を偲んで集まっているのだ。扇ヶ谷(おおぎがやつ)にある寿福寺へ。紫陽花はまだ早く、ムラサキツユクサの紫の花が満開であった。墓掃除して持ってきた花を飾り、しばし友のことを思い出しながら語り合う。すぐそばには北条政子の墓があり、通る観光客がしきりにどこにあるのかと質問を受ける。以前はそんなことは少なかったが、ますます俗化を続ける鎌倉。扇ヶ谷(おおぎがやつ)は、作家中戸川吉二も住んだことのある静かな街で、そんなことも思い出す。

そのあと、お好み焼きの店「津久井」へ。これも毎年の慣例で、かつて亡くなった友人と訪れたところで、皆の近況と友の思い出を、2時間あまり語り合う。
帰り、「かまくら春秋社」に寄り、不在だったが伊藤玄二郎さんに『サンパン』を届ける。かって寄稿したこともある『かまくら春秋』最新号を入手し、再び湘南ラインに乗って帰路へ。
乗り換えの大宮で下車し「ブ」へ。ある古い新書を探すがやっぱりなし、桜庭孝男『石と光の思想』(平凡社ライブラリー)を1冊買い帰宅。この2日間、かなり動き回ったので少々疲れ気味な感じです。