『北方人』第43号は発行しました。 ――目次―― 時評/宇佐山の不思議な歴史―――――――――――――――― 大木 文雄(2) 創作/戦争は生きている(二)――――――――――――――――― 通 雅彦(7) 創作/ツルハシ―――――――――――――――――――――― 荒川 佳洋(11) 評伝/夭折の作家・野中賢三…

『北方人』第42号を発行しました

『北方人』第42号を発行しました。 ――目次―― 時評/ヨーロッパ連合映画祭―文化庁移転先の京都でも――――― 大木 文雄(2) 創作/戦争は生きている(一)――――――――――――――――― 通 雅彦(8) 創作/運河町(うんがまち)――――――――――――――――― 荒川 佳洋(11) 復刻小品…

6月17日は釧路で初めての一箱古本市。6月18日は釧路文学館で南陀楼綾繁氏とトークショー

6月17日(土)は釧路で初めての一箱古本市。「一箱古本市」の生みの親、南陀楼綾繁氏がやってきます。場所は、古書かわしまの2階の「くしろ港町ギャリー」、時間は11:00~17:00。個性豊かなお店11店舗が集まります。わが「北方人」も参加します。 6月18日…

『北方人』第41号を刊行しました

『北方人』第41号を刊行しました。 ――目次―― 時評/ローマ教皇ベネディクト十六世―――――――――――― 大木 文雄(2) 掌編小説集/みのむし 他九篇――――――――――――――― 荒川 佳洋(9) 復刻小品/野火―――――――――――――――――――――― 野中 賢三(17) 評伝/夭折の作家・野中賢…

『北方人』第40号を発行しました

『北方人』第40号を発行しました。 平成15年に創刊の『北方人』は、19年後にようやく記念すべき第40号を迎えました。その間、多くの寄稿者、そして購読者に感謝申し上げます。これからも、なんとか続けていきたい。 ――目次―― 時評/国外逃亡者は裏切り者か?…

小松伸六ノート㉛ 『文芸評論家・小松伸六の仕事』 補遺その2

現在釧路文学館で「鳥居省三と北海文学」展が開催されているが、帰釧して釧路出身の文芸評論家小松伸六の一文が、『北海文学』42号(昭和40[1965]年9月号)の「鳥居省三・特集号」に載っていたことをはじめて知った。『文芸評論家・小松伸六の仕事』(北方文…

講演「『釧路文学運動史』から『釧路湿原の文学史へ』」無事終了

9月27日の釧路文学館での講演「『釧路文学運動史』から『釧路湿原の文学史へ』」無事終了しました。ご来場下さった皆様に感謝申し上げます。なお企画展『鳥居省三と北海文学』は、11月20日まで開催されています。 『北海文学』同人のコーナーに、私の原稿「…

釧路文学館企画展『鳥居省三と北海文学』のご案内

釧路文学館企画展『鳥居省三と北海文学』のご案内 釧路の文学活動を牽引した「鳥居省三と北海文学」展が、8月27日から11月20日まで開催されています。鳥居省三(1925~2006)は戦後の昭和27年に『北海文学』を創刊、その後平成18年まで続いた同人誌で、その…

『釧路湿原の文学史』刊行しました。

ようやく『釧路湿原の文学史』(藤田印刷エクセレントブックス)を刊行しました。 2013年12月の『北方人』第18号から連載したものに加筆しました。10年かかりましたが、直木賞候補になった、河﨑秋子『絞め殺しの樹』などの最新情報まで書き込むことが出来ま…

『北方人』第39号、発行しました。

『北方人』第39号、発行しました。今号は、最高の64ページになりました。 ――目次―― 創作/昭和十年生れは損をする(9)―――――――――――――― 通 雅彦(2) 翻訳/ユーリ・ツェー著『馬のための諸注意』 ――――翻訳者・大木 文雄(17) 評論/集団就職文学論ノート(6…

小松伸六ノート㉚ 『文芸評論家・小松伸六の仕事』 補遺その1

昨年7月に、『没後十五年 文芸評論家・小松伸六の仕事』(北方文学研究会・編)を出して、1年近くなる。その間、いくつかの新資料を発見した。今回、補遺その1として、2点紹介する。 ①大野晋・宮本常一・他編『東日本と西日本』(日本ディタースクール出版…

『北方人』第38号を刊行しました

『北方人』第38号を刊行しました。 目次 時評/藤井聡太王将戦を制す 将棋・囲碁の宝――――――― 大木 文雄(2) 創作/昭和十年生れは損をする(8)――――――――――――――― 通 雅彦(6) 評論/集団就職文学論ノート(5)―――――――――――――― 荒川 佳洋(14) 評論/夏目千…

宮内悠介氏から『かくして彼女は宴で語る』(幻冬舎)が届く

先日、作家の宮内悠介氏から『かくして彼女は宴で語るー明治耽美派推理帖』(幻冬舎)が届きました。全く心当たりがなかったのですが、送り主が奥さん。かつて彼女が主宰する詩の集まりで、明治末期に起こった若き芸術家の集まりである「パンの会」に参加し…

『北方人』第37号刊行しました

『北方人』第37号を、半年ぶりに刊行しました。今号は、多くの力作があり、はじめて60ページの雑誌になりました。 ――目次―― 時評/最新ドイツベストセラー小説――――――――――――― 大木 文雄(2) 創作/昭和十年生れは損をする(7)――――――――――――――― 通 雅彦(9) …

小松伸六ノート㉚ 井上靖と小松伸六(補遺)

井上靖『樓門 他七編』(角川文庫)の「解説」について 今年の2月25日に、「小松伸六ノート⑰ 井上靖と小松伸六」を書いたが、これもその補遺。(https://kozokotani.hatenadiary.org/entry/2021/02/25/130551) 小松伸六が、昭和31年に角川文庫から出た井上…

小松伸六ノート㉙ 源氏鶏太と小松伸六(補遺)

源氏鶏太と小松伸六(補遺) 今年の2月14日に、「小松伸六ノート⑮ 源氏鶏太と小松伸六」(https://kozokotani.hatenadiary.org/entry/2021/02/14/164325)を書いたが、その後ご遺族からお借りした大量の切り抜きのなかに、未見であった、『源氏鶏太自選作品…

企画展「没後15年 文芸評論家・小松伸六の仕事」開催中

釧路文学館での、企画展「没後15年 文芸評論家・小松伸六の仕事」、コロナに負けず開催中です。7月31日からはじまり、10月24にまで。期間中、様々な関連イベントがあります。 9月12日(日)は、郷土史家によるトークイベント「北大通の記憶を伝える」と題し…

企画展/「没後15年 文芸評論家・小松伸六の仕事」が釧路文学館ではじまります

企画展/「没後15年 文芸評論家・小松伸六の仕事」が釧路文学館ではじまります。 釧路出身の文芸評論家・小松伸六について、同人雑誌との関わりや作家たちとの交流を中心に紹介されます。時節がら、企画展、イベント等が変更になる場合があります。お問い合…

『没後15年  文芸評論家・小松伸六の仕事』刊行 

7月31日より3ヶ月間、評論家・小松伸六の生れた釧路の、釧路文学館で「没後15年 文芸評論家・小松伸六の仕事」展が開催されます。 その企画展に合わせて、同人誌「北方人」を刊行する北方文学研究会では、『没後15年 文芸評論家・小松伸六の仕事』を刊行しま…

小松伸六ノート㉘ 小松の文庫「解説」その2

・直木賞作家藤原審爾、黒岩重吾と小松伸六 直木賞受賞作家の文庫「解説」については、すでに川口松太郎、源氏鶏太、新田次郎、城山三郎、司馬遼太郎、水上勉、五木寛之、渡辺淳一については触れたが、今回の作家は『罪な女』で第27回直木賞を受賞した藤原審…

小松伸六ノート㉗  小松の文庫「解説」その1

―小松伸六文庫解説一覧― 文芸評論家としての小松伸六の「文庫」解説は、確認できただけで、2021年6月現在、154冊を数える。一部、すでに紹介したものがあるが、その詳細は次のようになる。 【注】再版、改訂版の解説は、現在同名で刊行されているものには、…

小松伸六ノート㉖  山本有三と小松伸六

山本有三(やまもとゆうぞう 1887~1974) 山本有三といえば、幾度も映画化された『路傍の石』が思いだされる。 山本は、今の栃木県栃木市生れ。東京帝大独文科再学中に、豊島与志雄、菊池寛、芥川龍之介、久米正雄らと第三次「新思潮」で戯曲家としてデビュ…

小松伸六ノート㉕ 女性作家と小松伸六 その2

幸田文(こうだあや 1904-1990) 作家幸田文といえば、幸田露伴の次女として知られている。昭和22年の露伴の没後、父を追憶する文章を続けて発表、注目されるところとなり、昭和29年、『黒い裾』により読売文学賞を受賞する。昭和33年には、早くも『幸田文全…

小松伸六ノート㉔ 女性作家と小松伸六 その1

平林たい子と円地文子 今回取り上げる、平林たい子と円地文子の2人は同じ年の生れ、そして親友でもある。よって、1冊の文学全集には2人の名前が並ぶことも多く、小松伸六はそれらに解説を寄せており、最初に、この2人について触れたい。 平林たい子(ひらば…

小松伸六ノート㉓  大衆文学作家と小松伸六 その3

子母沢寛(しもざわ かん、1892~1968) 子母澤寛は、小松伸六と同じ北海道生まれの作家で、厚田郡厚田村(現・石狩市)の出身。小松が残した『北海道新聞』の切り抜きに(掲載日不明)、「透徹した史眼「勝海舟」―子母澤寛氏の作品」がある。「私は東京生ま…

小松伸六ノート㉒ 大衆文学作家と小松伸六 その2

大衆文学作家と小松伸六 その2 吉川英治、川口松太郎 吉川英治(よしかわ えいじ 1892~1962) 大衆文学に新境地を開くものとして圧倒的な読者を得、国民文学的な作家の一人とされた吉川英治。小松伸六は、昭和42年7月刊『吉川英治全集』(旧版、全56巻、講…

小松伸六ノート㉑ 大衆文学作家と小松伸六 その1

大衆文学作家と小松伸六 その1 大衆作家の大御所である大佛次郎についてはすでに触れたが、小松伸六が文学全集や文庫に残した「解説」を中心に、大衆文学作家との関係に触れていきたい。 小松が大衆作家の文学全集の「解説」をはじめて手掛けたのは、昭和28…

小松伸六ノート⑳ 石坂洋次郎と小松伸六

石坂洋次郎と小松伸六 昭和30年から40年代、『青い山脈』をはじめとする青春小説が大ベストセラーになり、映画化され、多くの若い人たちに読まれ続けた石坂洋次郎(1900~1986)。石坂は、昭和8年『三田文学』に「若い人」の連載をはじめて評判になり、11年…

小松伸六ノート⑲  石川啄木をめぐる2人の女性

「小奴」(近江じん)と「梅川操」(小山操) 小松伸六の生れた北海道釧路は、当時23歳の歌人石川啄木(1886~1912)が、明治41年1月21日からわずか76日間彷徨した街である。啄木がこの「最果ての街」で出会った、2人の女性がいる。1人は、歌集『一握の砂』…

小松伸六ノート⑱ 東京新聞「大波小波」への寄稿

東京新聞「大波小波」の匿名子「兼愛」は小松伸六か! 『東京新聞』夕刊のコラム「大波小波」と言えば、前身の都新聞に端を発していて、80年以上も匿名批評として、時には様々な話題を文壇に投げかけ、いまも連載を続けている。小田切進編『大波小波・匿名…