2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

小松伸六ノート⑳ 石坂洋次郎と小松伸六

石坂洋次郎と小松伸六 昭和30年から40年代、『青い山脈』をはじめとする青春小説が大ベストセラーになり、映画化され、多くの若い人たちに読まれ続けた石坂洋次郎(1900~1986)。石坂は、昭和8年『三田文学』に「若い人」の連載をはじめて評判になり、11年…

小松伸六ノート⑲  石川啄木をめぐる2人の女性

「小奴」(近江じん)と「梅川操」(小山操) 小松伸六の生れた北海道釧路は、当時23歳の歌人石川啄木(1886~1912)が、明治41年1月21日からわずか76日間彷徨した街である。啄木がこの「最果ての街」で出会った、2人の女性がいる。1人は、歌集『一握の砂』…

小松伸六ノート⑱ 東京新聞「大波小波」への寄稿

東京新聞「大波小波」の匿名子「兼愛」は小松伸六か! 『東京新聞』夕刊のコラム「大波小波」と言えば、前身の都新聞に端を発していて、80年以上も匿名批評として、時には様々な話題を文壇に投げかけ、いまも連載を続けている。小田切進編『大波小波・匿名…