ルンプと高村光太郎が会っていた

25日、渋谷で友人達と会う予定があったので、早めに出かけて国会図書館に寄る。国会周辺は、テレビのニュースなどで流れる大荒れの消費税問題は感じられず、大勢の子供たちの国会見学者が列を作り、いつもの風景があった。大荒れ政治家たちの世界は国会議事堂のなかだけで、庶民からかけ離れた別の世界のような感じがした。
国会図書館で調べたのは次の資料。フリッツ・ルンプと高村光太郎が出会っていたのか、長い間疑問であったが、『讀賣新聞明治42年10月26日の「よみうり抄」のなかで、二人に面識があったことがわかった。光太郎は、パリから帰国したばかりで、会ったのはこのとき1回限りであったろう。俳優等とあるのは、市川猿之助市川左団次らである。

◎パン大会 北原白秋石井柏亭、倉田白羊、小山内薫山本鼎高村光太郎、長田秀雄、吉井勇其他若き文学美術家の発起に係る同会は二十三日午後日比谷公園松本楼に於て二十七日帰国の途に就く独逸人ルンプ氏の送別会を兼ねて大会を開く 来会者は前記諸氏の外蒲原有明、鈴木鼓村、伊上凡骨の諸氏及び詩人画家彫刻家は俳優等二十余名中々の盛会なりき