通雅彦『老残は永遠なり』

『北方人』に、いつも作品を寄せて下さる通雅彦氏より、近刊『老残は永遠なり』(かりねば書房)が届く。まだ読み始めたばかりだが、老人文学の新しい境地を切り開いていく、氏の意気込みが伝わってくる。現在編集中の『北方人』にも、「老屋」という作品を寄稿している。

先日、古本屋で関口安義編『〔国文学解釈と鑑賞〕別冊 芥川龍之介』(2004年1月)を手に入れた。宮内淳子「書物の装幀」に「大正時代の装幀事情ー伊上凡骨のことなど」がある。宮内さんとは、『サンパン』の集まりで一度お会いしたことがあるが、こんな一文を書いているとは知らなかった。芥川龍之介の装幀版画をした凡骨を論じている。凡骨の名が、すこしでも芥川龍之介研究者に伝わって、大変うれしく思う。