クルト・グラーザーの本

いま『サンパン』に、「フリッツ・ルンプ物語ー日本文化美術研究家・波乱の生涯」を連載中だが、1月に原稿を送ってあり、3月には第4回が出る予定。
いつも読んで下さり、ルンプの貴重な資料を送ってくれる河内紀氏から便りがあった。いま「モソモソと積み上げてしまった本の整理を勤めております(ほんの一部ですが)」とのこと。そのなかにあった「クルト・グーラザー」の著書、3冊を譲ってくれるという。うれしいかぎり!
昨年春、伊東市の「木下杢太郎記念館」で特別記念展「杢太郎と異国情調ー二人のドイツ人との交流を通して」が開催され、交友があったルンプとクルト・グラーザーが取り上げられた。二人の共著『日本の演劇』も展示された。その開催に協力したが、この春にもパートⅡが開催される予定で、そこに、このグラーザーの著書を展示することができるかもしれない。感謝!

いずれ話したいと思っていたが、日本で、フリッツ・ルンプが登場する二つの展覧会がある。
ひとつは、六本木の森美術館で1月28日から開催されている「東京ーベルリン展」に、ルンプの作品が展示されているという。まだ行っていないが、一度どんな作品なのか見てくるつもりである。5月7日まで。
もうひとつは、今週の2月11日から3月26日まで福島県立美術館で開催される「名取洋之助と日本工房」展である。こちらには、写真家名取洋之助がドイツ・ベルリンで刊行し、ルンプが序文を書いた『GROSSES JAPAN』(1937年)が展示される。ここにも行く予定。
この二つの美術展については、あとで詳しく報告するつもり。


今日は、仕事が終って、夕方から昨日入手した小檜山博の『カラオケ漫遊記』を読み始める。中上健次立松和平、この本の装丁を手がけている司修など、実に多くの作家が北海道を訪れ、意外な素顔を見せてている。まだ半分も読んでいない。この先も楽しみ。