追悼・伊福部昭、そして藤本英夫、古川善盛さん

昨日、はじめてブログを休む。仕事の後に長い手紙一通を書き、フリッツ・ルンプの情報を、チンタオ・ドイツ兵俘虜研究会(http://homepage3.nifty.com/akagaki/
(ルンプは第一次世界大戦の俘虜となって、3年間日本の収容所にいた)に伝えようと準備していたら、睡魔が襲ってきたからだ。

今朝、布団のなかにいたら、どこからかあの独特な映画音楽ゴジラのテーマが流れてきた。離室のテレビから、作曲家伊福部昭の逝去を伝えているニュースであった。
いずれ「故郷逍遥」に取り上げたいと思っていた人物。釧路に生まれ、北大在学中に独学で音楽を学んだ。釧路に近い厚岸という原野の中に道庁林務官として赴任中の1935年、管弦楽曲「日本狂詩曲」を作りパリのチェレプニン賞を受賞、石川啄木と親しかった芸奴・小奴こと近江ジンの養子になったかも知れないことや、アッケシ草という植物の発見者ということも、多くの人は知らないだろう。それらのことは忘れ去られても、あの、ゴジラのテーマは永遠に残るだろう。享年91歳。


木部与巴仁伊福部昭―音楽家の誕生』(1997.新潮社)

そして、今日、北海道に住む詩人のY氏からハガキが届きました。昨年末に『知里真志保の生涯』(新潮社)などの著書がある藤本英夫さん、この正月に年賀状を貰ったばかりの詩人古川善盛氏がつい先日亡くなったとありました。遠く離れていて何も知りませんでした。書架から『知里真志保の生涯』や詩誌『詩の村』を取り出し、お二方を偲んでいます。いろいろおせわになりました。心からご冥福をお祈りします。