「名取洋之助と日本工房」展の図録

今日、福島県立美術館から、2月11日から3月26日まで福島県立美術館で開催されている「名取洋之助と日本工房」展の図録が届く。写真家名取洋之助がドイツ・ベルリンで刊行し、フリッツ・ルンプが序文を書いた『GROSSES JAPAN』(1937年)が展示され、助言を求められたが、その協力のお礼とのことで贈ってくれたものだ。
名取洋之助が創刊したグラフイック雑誌『NIPPON』(1934年4月創刊)を中心とした展覧会で、土門拳、藤本四八、山名文夫河野鷹思、熊田五朗、亀倉雄策らの仕事も紹介されている。実に美しい図録である。図録を見て、驚いたことがある。戦前、名取が中国上海で出版社「大平書局」を経営し、高見順の「帰来独白」などを収めた中国語訳『現代日本小説選集』(1944年)や武者小路実篤の中国語訳『黎明』(1944年)などを刊行している。
招待状もいただいているが、会場には時間がとれずまだ行っていない。3月には行く予定。

 「名取洋之助と日本工房」展の図録

ここ数日探している本は、白山眞理・堀宜雄『名取洋之助と日本工房(1931‐45)』(岩波書店)である。早く手に入れて、より詳しい解説を読みたい。(後でアマゾンで調べたら、同じ物のように感じた。とにかく現物を見なければ!)
なお、「名取洋之助と日本工房」展は、下記の場所でも開催される。
川崎市市民ミュージアム 2006年7月8日−9月3日
・足川市立美術館     2006年9月30日−11月9日
長崎県美術館      2006年11月28日−12月28日

他にベルリンのK女史から、シーボルト、ベルツ、スクリバらが言及されている『日独医学交流の300年』(1992年)を送ったと来信があった。どのように書かれているのか、到着が楽しみ。K女史、シュミット村木真寿美さん、エミー・岩立・スクリバさんに手紙を送る。