『釧路湿原の文学史』刊行しました。
ようやく『釧路湿原の文学史』(藤田印刷エクセレントブックス)を刊行しました。
2013年12月の『北方人』第18号から連載したものに加筆しました。10年かかりましたが、直木賞候補になった、河﨑秋子『絞め殺しの樹』などの最新情報まで書き込むことが出来ました。
詳しくは、JRC一手扱い― 藤田印刷エクセレントブックス (jrc-book.com)で。販促用のチラシも載っています。
『北方人』第39号、発行しました。
『北方人』第39号、発行しました。今号は、最高の64ページになりました。
――目次――
創作/昭和十年生れは損をする(9)―――――――――――――― 通 雅彦(2)
翻訳/ユーリ・ツェー著『馬のための諸注意』 ――――翻訳者・大木 文雄(17)
評論/集団就職文学論ノート(6)―――――――――――――― 荒川 佳洋(27)
評論/消えも消えたり川本旗子。――――――――――――――- 川口 則弘(34)
随想/鳥居省三先生の思い出―――――――――――――――― 山崎 孝博(38)
随想/「生涯青春」―師・小宮山量平からの百通の手紙(2)―- 盛厚三・編(54)
書誌/装丁挿話(14)――――――――――--―― かわじ もとたか(Ⅰ[63])
書評/北方人の本棚 ―――――――――――――――――――――― K(64)
編集後記―― [K](64)/表紙画・フランスの古雑誌より/カット―川地 ポン
小松伸六ノート㉚ 『文芸評論家・小松伸六の仕事』 補遺その1
昨年7月に、『没後十五年 文芸評論家・小松伸六の仕事』(北方文学研究会・編)を出して、1年近くなる。その間、いくつかの新資料を発見した。今回、補遺その1として、2点紹介する。
①大野晋・宮本常一・他編『東日本と西日本』(日本ディタースクール出版部)
ご遺族からお借りしていた大量の新聞、雑誌等の切り抜きのなかに、新聞小説のような横長の「東日本と西日本」と題した、1枚があった。書き込みがなく、どこに寄せたものかわからず、『没後十五年 文芸評論家・小松伸六の仕事』の年譜にも入れることができなかった。この著のあとがきを網野善彦が描いているが、これは『日本図書新聞』が1960年から61年にかけて、歴史、民俗などの、東西の日本の比較をテーマに多くの人たちが書いており、「文芸の風土」として、詩人の山本太郎、文芸評論家の尾崎秀樹、そして小松伸六が、九州と北海道の文学風土を論じた「多喜二と葦平」、大阪と新潟の文学風土を論じた「織田作と安吾」を寄せている。なお、この著は、東西日本の歴史、民俗などの比較論として売れたらしく、2006年11月には洋泉社MC新書として覆刻されている。
小松伸六の文庫解説は100冊以上を数え、1番多い源氏鶏太の文庫解説は21冊あった。もうこれ以上ないと思っていたが、昭和45年10月刊の源氏鶏太『男と女の世の中』(新潮文庫)解説を発見し、合計22冊になった。当時のベストセラー作家源氏鶏太の文庫解説は他にもあるかもしれない。
『北方人』第38号を刊行しました
『北方人』第38号を刊行しました。
目次
時評/藤井聡太王将戦を制す 将棋・囲碁の宝――――――― 大木 文雄(2)
創作/昭和十年生れは損をする(8)――――――――――――――― 通 雅彦(6)
評論/集団就職文学論ノート(5)―――――――――――――― 荒川 佳洋(14)
評論/夏目千代はまったくの新人か。―――――――――――― 川口 則弘(22)
随想/「生涯青春」―師・小宮山量平からの百通の手紙(1)― 盛厚三・編(28)
随想/佐野晶さんのこと―――――――――――――――――― 池内 規行(36)
書評/北方人の本棚 ―――――――――――――――――――――― K(27)
書誌/装丁挿話(14)――――――――――--―― かわじ もとたか(Ⅰ[59])
編集後記――- [K] (60)/表紙画・ドイツ絵葉書より/カット―川地 ポン
宮内悠介氏から『かくして彼女は宴で語る』(幻冬舎)が届く
先日、作家の宮内悠介氏から『かくして彼女は宴で語るー明治耽美派推理帖』(幻冬舎)が届きました。全く心当たりがなかったのですが、送り主が奥さん。かつて彼女が主宰する詩の集まりで、明治末期に起こった若き芸術家の集まりである「パンの会」に参加したフリッツ・ルンプや伊上凡骨について話したのですが、その関係で贈ってくれたようで、文中にはフリッツ・ルンプが重要な人物として随所に登場、ルンプの師であった伊上凡骨も出てきます。
参考文献として、小生が「フリッツ・ルンプ物語――日本美術文化研究家。波乱の生涯」を寄せた『フリッツ・ルンプと伊勢物語版本』(2013年 関西大学出版部)、盛厚三『木版彫刻師 伊上凡骨』(2011年 徳島県立文学書道館)が載っていました。
帯には、「明治末期に実在した若き芸術家たちのサロン、その名も「パンの会」。隅田川沿いの料理店「第一やまと」に集った木下杢太郎、北原白秋、石井柏亭、石川啄木等が推理合戦を繰り広げる。そこに謎めいた女中・あやのも加わって――。」とあります。
出口えり氏が描いた挿画の表紙には、中央に洋人フリッツ・ルンプの姿が描かれているようです。明治末期に芸術への情熱を燃やした、青年たちの姿がいきいきと描かれています。是非読んでみて下さい
『北方人』第37号刊行しました
『北方人』第37号を、半年ぶりに刊行しました。今号は、多くの力作があり、はじめて60ページの雑誌になりました。
――目次――
時評/最新ドイツベストセラー小説――――――――――――― 大木 文雄(2)
創作/昭和十年生れは損をする(7)――――――――――――――― 通 雅彦(9)
評論/集団就職文学論ノート(4)―――――――――――――― 荒川 佳洋(26)
評論/橘外男をはるかに超える弟の犯罪――――――――――― 川口 則弘(32)
評論/文芸評論家・小松伸六覚え書②-太宰治と小松伸六―――- 盛 厚三(38)
随想/澤 啓祥社長のこと――――――――――――――――― 池内 規行(42)
書評/北方人の本棚 ―――――――――――――――――――――― K(25)
書誌/装丁挿話(13)――――――――――--―― かわじ もとたか(Ⅰ[59])
編集後記――-―――― [K] (60) 表紙画・カット―川地 ポン