吉村昭に追悼をこめて

朝から、2週間ぶりに新聞コラムを書く。今回は、夏休み中に読んでいた吉村昭津村節子夫妻の本のこと。7月31日に吉村が亡くなったので、追悼をこめて書く。
まだ戦争の傷跡が残る50年前、結婚直後の2人がたくさんの繊維品を抱え行商の旅に出る。東北そして北海道に渡り、函館、札幌、帯広、釧路で列車を乗り換えはるばる根室まで辿り着いた。昭和29年の冬。そのことは、津村の「さい果て」に出てくる。吉村は、北海道取材の作品が多いので、その話が中心。
昼すぎ完成させて、メールで送る。3時ごろ新聞社から電話。勘違いが2ヵ所ほど、訂正する。
夕方、図書館から借りていた吉村昭の本を返しに行く。新刊コーナーで、杉本栄一『近代経済学の解明』が岩波文庫で出ている。この名著のことは、よく小宮山量平先生に聞かされていた。帰り「ブ」に寄り、木下杢太郎も出てくる『ノーサイド』の特集「夢の旅人」、串田孫一の挿絵のある庄野英二ユングフラウの月』を見つけて買う。
ここ数日、雨が降るのに、チッとも涼しくならない。湿気も高く、まるで梅雨に戻ったようにジメジメしている。不快指数が高く気分は最低!