暗い本を読んでしまった

金曜日、「サンパン」の校正を送って、久しぶりに落ち着いた週末を過ごす。
近所の「ブ」などの新古書店めぐりをする。読みたい本になかなか出会えない。それでも、池内紀『生きかた名人ー楽しい読書術』、鹿島茂『成功する読書日記』、久世光彦『美の死ーぼくの感傷的読書』などを入手、いずれも読書のための本。そして『本のゆくえ』という活字文化社が出した1000部印刷という本を見つける。書いている人が多彩だった。たしか『古本屋の女房』を書いた田中栞の主人である「黄麦堂」の田中和夫さんも書いている。いずれも読書の秋に向けて読み続けるつもり。
この一週間の通勤携帯本は、大村彦次郎『文士のいる風景』(ちくま文庫)だった。作家の死を書き綴ったもの。わたしより若くして死んだ作家、同時代で死んだ作家、もちろん今のわたしより長生きして死んだ作家もいるが、読むたびに自分の死期を考えてしまう。いつその世界に入っていってもおかしくない。なぜか暗い世界にさそわれる本だった(あと10年後ぐらいに読んだほうがよかったかも知れない。

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