一箱古本市、余韻

土曜日、一箱古本市から帰ったら、『日本古書通信』10月15日号が届いていた。わが『北方人』11号が紹介されている。拙者の一文と、津田京一郎氏の「『湾』と詩人黒部節子」だけだったが、紹介されただけでもうれしい。そういえば、北海道のO氏からの手紙には、「今回は津田京一郎さんの文、頷くところが多かったですね」とあった。池内さんや津田さん、亀井さんの一文にも多くの反響がある。編集者冥利か!
「秋も一箱古本市」余韻が、退屈男君のリンク集で、またぶりかえっている。長い間気にかかっていた本を私の一箱から見つけて買ってくれた「一角獣の頭蓋骨」さん、ほかにも「北方人」の箱から買ってくれた人がたくさんいる。長い間持っていた本が、新しい人に渡りうれしく思っている。『中戸川吉二 三篇』も、私の昼食中に売れている。もしかして編者のYさんが来て買っていったのではと思っているが、いまのところわからない。それにしても、古本が人と人の出会いを作っている感じがする「秋も一箱古本市」だった。今回お会いしたかった「晩鮭亭」さんは仕事の都合で参加されなかったが、「退屈男」が2度も顔を出してくれた。また、隣の「こちどり」や皆さんと、来春の「一箱古本市」での会えることがいまから楽しみである。
『サンパン』の校正紙が届いているのだが、週明けから仕事モードと風邪気味でなかなかはかどらない。なんとか明日には出したい。
仕事が早めに終ったので、神田の古書会館に「アンダーグランドカフェ・地下室の古書展」を見に行く。最終日で6時半までなので、20分ほどしか見れなかったが、前から気になっていた、スムース文庫の復刻版、大庭柯公『ふるほんやたいへいき』を買う。アクセスが出していたもので、定価500円で。大庭柯公は戦前ロシアで行方不明になった人物で、山下武先生の監修で全集の復刻版も出ていて、色々話を聞いていた。原本は昭和14年に出たものだがこんな本があるとは知らなかった。