久しぶりの神田古書会館

今日は仕事の疲れもあるが、気分転換を兼ねて久しぶりに神田古書会館に行く。「アンダーグランド、ブック・カフェ 地下室の古書展」の11回目だが、今回で最後という。聞きたいトークショーもある。11時半ごろ到着。
まず、2階の展示室で「佐野繁次郎の装幀モダニズム展」を見る。久しぶりにコレクター西村義孝氏に会う。西村氏も寄稿している『サンパン』第13号が間に合わなかったことなどを話す。展示本などを見たが、私の本棚に納まっているものがあり、初めて佐野繁次郎の装幀と知る。
そのあと、地下の古書展へ。日月堂で大正期の『美術新報』が10数冊が出ていた。目次を確認しながら、凡骨、ルンプ関係の記述がないか探す。小林萬吾の「滞欧中の所感」、木下杢太郎の「カンディスキー論」などがある3冊を買う。ルンプは、小林萬吾、与謝野鉄幹とパリで会っているのだが、一文には与謝野のことは出てくるがルンプの記述はなさそう。ルンプが頻繁に訪れたと思われる、小林のパリのアトリエ写真が貴重。
午後1時から、林哲夫氏と西村義孝氏の「モダニスト佐野繁次郎の装幀について+佐野本の集め方」を聞く。林哲夫氏とも久しぶりに会って「サンパン」の状況などを話す。その終了のあと外に出で遅い昼食。4時からは黒岩比沙子さんの「編集者・国木田独歩と謎の女写真師」を聞く。トークショーのあと図書館から借りて一度読んだ『編集者・国木田独歩』(角川選書)を買い、サインをいただく。
会場では、参土会の川地氏、「晩鮭亭」「モンガ堂」さん、嵯峨さん、岡崎さんなどたくさんの人たちに会う。ロングランの一日であったが、久しぶりに皆さんと会って良い気分転換になった一日になった。