久しぶりのの国会図書館

4日土曜日、久しぶりに国会図書館に行く。国会議事堂周りのイチョウの木が黄色く染まり、その枯葉が地面に舞って積もっている。
1年以上行っていなかったが、国会図書館の資料閲覧がパソコンから申し込みになっていた。以前行ったときは、まだ工事中だったから、そのスピードと便利さに驚かされる。「伊上凡骨」校正のための引用部分の再確認。あと、徳永康元『ブタペストの古本屋』が、フリッツ・ルンプに触れていた鈴木鼓村『鼓村集記』(昭和19年}を閲覧する。この本、傷みがはげしくコピーできないとのことで、二階の別室で閲覧のみ。「色あせた女性」のところにルンプが出てくる。鈴木鼓村は『明星』にも寄稿しており「パンの会」にも出ていたようで面識があったと思われるが、そのころルンプらと一緒に飲み歩いたらしい。小山内薫、鈴木鼓村、そしてルンプの三人が、吉原水道尻の兵庫屋から帰る途中の電車のなかで、小山内薫が、女の幽霊に出会う話、数ページをノートに丸写しする。
5日日曜日、6月に仲人で恩師であったS先生が亡くなり、学校の同窓生5人と田園調布駅で待ち合わせして、自宅に伺う。奥さまと亡くなる1年前に会ったときの写真をながめながら、恩師を偲ぶ。奥さまから形見として、恩師の晩年打ち込んでいた篆刻の作品一つをいただく。それは「芸に遊ぶ」と彫られたすばらしいもの。帰り、田園調布駅の焼き鳥屋で、数十年ぶりに会った友人らと遅くまで恩師を偲びながら飲む。