みちくさ市、無事終了

17日、西新井からバスで池袋へ、そこから歩いて、春を感じる鬼子母神へ。年に数回行われる「みちくさ市」の今年初めての出店である。しばらくぶりに、懐かしい人たちの顔がそろう。岡崎武志氏、伴健人商店晩鮭亭氏、書肆紅屋氏、とみきち屋ご夫妻、嫌記箱塩山芳明氏、駄々猫舎さん等々、皆さんから元気をもらう。開店して早々に書誌家のかわじさんが、手作りの「北方人」の小さい看板と本の差し入れを持ってきてくれる。感謝!
今回は、来てくださった新しい出会いのことを書かなければならない。もう手元に少なくなった拙著4冊を持っていったのだが、『「挽歌」物語ー作家原田康子とその時代』を買ってくださったのは、釧路出身の青年で、釧路の民宿「休坂」に泊ったとき、店主にこの本を薦められ、本屋に買いに行ったが品切れであったという。母が読みたいとも言っていたらしく(『挽歌』世代だ)、私のブログを見て「みちくさ市」に買いに来てくれたのだ。もう一人は札幌の書肆吉成さん、初対面であったが先日亡くなった山口昌男氏の葬儀のために上京して、「みちくさ市」にやってきたという。書肆吉成さんは、昨年末に刊行された須賀章雅氏の『貧乏暇あり 札幌古本屋日記』に頻繁に登場する。『北海道文学事典』『中戸川吉二作品集』にも大変興味を示されていた。著書をいただいた須賀氏に、よろしく伝えてくれるよう伝言する。『木版彫刻師伊上凡骨』も2冊持って行ったが、1冊は、昨年「ポエトリーカフェ」で私の話を聞き、この本を自分の古本屋で扱っていたが売れてしまったので補充のためと、もう一人も、「ポエトリーカフェ」で、私の凡骨の話を聞いてくださった女性の方であった。
本は、50冊ほど売れたが、今回は単価の高いものを揃えていたので売上はよかった。『北海道文学事典』『中戸川吉二作品集』のパンフの写しを持っていったが、多くの方が興味を持ってくださり、すべてなくなった。書肆紅屋氏からは、何度も手に取ってみた宇野浩二『回想の美術』のいただいてしまった。宇野は中戸川のことについて触れた文章ものこしていたので、なぜか気になっていたのだ。感謝!
今回も、スタッフの皆さん、来てくださった皆様に感謝申し上げます。しかし、もう年のせいか足がパンパン。でも、これから『中戸川吉二作品集』の原稿も最後の追い込み、皆さんから元気をいただいたのでがんばります!