11月30日、『中戸川吉二作品集』刊行記念トークショー 開催

少し先ですが、11月30日、『中戸川吉二作品集』刊行記念トークショー「作家 中戸川吉二と釧路」を、中戸川の故郷釧路で開催します。

1 開催趣旨
 釧路出身の作家である中戸川吉二の『中戸川吉二作品集』刊行を記念し、同書の編者の一人である釧路出身の日本近代文学研究者・盛厚三氏と、同書に解説「中戸川吉二と北海道」を寄せた亀井志乃氏が中戸川文学を語り、大木文雄氏が聞き手となるトークショーを企画するもの。
 大正時代、釧路を舞台とした多くの作品を発表し、中央文壇で将来の大成を期待された中戸川吉二。しかし、若き日に創作の筆を絶ち、二冊の長編小説と六冊の短編集の自叙伝的な著作を残すのみに終わり、その作品も現在入手困難となっていた。この、現代文学の扉を開いたと言われる作家について詳しく紹介していただき、市民に再認識してもらう機会としたい。

2 企画概要  
   開催日時  平成25年11月(土)13:30〜15:30
   開催場所  市立釧路図書館 4階視聴覚ホール
  演  題  『中戸川吉二作品集』刊行記念トークショー
        「作家 中戸川吉二と釧路」
  語 り 手  盛 厚三(もり こうぞう)氏 
【略歴】日本近代文学研究者。釧路市生まれ、埼玉県春日部市在住。1993(平成5)年5月、「原野の思索家長谷川光二(戦前編)」(「釧路春秋」第29号所収)で、第20回釧路春秋賞受賞。1995(平成7)年から「北海文学」同人に。著作に『中戸川吉二ノート』(1994年、小谷デザインプランニング)、『「挽歌」物語―作家原田康子とその時代』(2012年、釧路市教育委員会、第35回釧路文学賞特別賞受賞)などのほか、『北海道文学事典』(2013年、勉誠出版)執筆。
 語 り 手  亀井 志乃(かめい しの)氏 
【略歴】日本近代文学研究者。北海道教育大学釧路校非常勤講師。札幌市生まれ、岩見沢市在住。著作に『〈緑人社〉の青春』(2011年、小樽文學舎)。論考に「共鳴する空間―中戸川吉二と里見紝の北海道/東京」(『2006資料情報と研究』2006年、北海道立文学館)、「〈学習院〉の青年たち」(『文学』2002年第3巻第6号)などのほか、『北海道文学事典』(2013年、勉誠出版)執筆。
  聞 き 手  大木 文雄(おおき ふみお)氏
【略歴】北海道教育大学釧路校教授。盛岡市生まれ、釧路市在住。ドイツ文学、異文化理解教育研究者。文部科学省在外研究員(シュトットガルト大学)。ミュンヘン大学日本学科客員教授。ドイツの小説理論、隠喩論、具体詩、ダダイズム、ポップ文学、ゲーテ、T・ベルンハルト、T・マン等についての論文多数。共著に『釧路湿原の長谷川光二―日本のソロー』(2012年、志學社)。釧路新聞「巷論」寄稿者。