嵯峨美津江歌集『遊絲』

詩人のF女史から、嵯峨美津江歌集『遊絲』を贈っていただいた。嵯峨美津江さんは、かつて同じ北海文学の同人であったが、平成13年に出された句集『白き刻』もいただいていた。『遊絲』は、詩人のF女史が装丁され、跋文も書かれている。花柄の透かしが入った用紙を使い、1ページに一首が入っている。中戸川富枝句集『春日』(昭和14年砂子屋書房)を思い出してしまった。この句集も1ページに1句が収められた美しい1冊であった。
実は、この歌集『遊絲』の刊行を知ったのは、釧路の友人F氏が送ってくれた地元の新聞の切り抜きだった。そこには「嵯峨さん29年ぶり歌集」と題して大きな記事になっていた。79歳、まだまだお元気で活躍している姿に、うれしく思っていたところであった。

また、友人F氏が送ってくれた新聞切抜のなかに、東京新聞10月29日の文化欄「一昔ものがたり」もあった。それは直木賞作家桜木紫乃が中心となって郷里の先輩で歌人の藤田幸江の歌と死についてのエピソードをまとめたものだが、そこにカラー写真があり、桜木紫乃、藤田幸江、そして嵯峨美津江さんの3人が写っている。歌集『遊絲』に直接関係ないが、なにか不思議なものを感じた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/culture/issyu/CK2014102902000240.htmlで、「一昔ものがたり」が見れます。