『わたしのブックストア』に中戸川吉二のことが

北條一浩『わたしのブックストア』(アスペクト文庫)を読んでいたら、中戸川吉二のことが出てきて驚いた。2年半前に出た親本を読んでいなかったので、全く気がつかなかった。出てきたのは、岡崎武志氏と小山力也(古本屋ツアー・イン・ジャパン)の対談「古本屋はいつだってあたらしい。」の中での、岡崎氏の発言である。

――その北條くんが言っているのは間違いなくF君の話だと思うけど、彼が中戸川吉二(*31)を知っているのに、○○○○さん(現役の小説家)を知らなかったのは驚いたね。今年最大の衝撃かも知れない(笑)。

とあるが、注(*31)には「大正末から昭和初期に活躍した北海道生まれの小説家。今日すべて絶版だが一部で根強い人気があり、2013年『中戸川吉二作品集』(勉誠出版)が刊行された。」とある。作品集の編者のひとりとしては、うれしい記述である。

中戸川吉二作品集

中戸川吉二作品集