木下杢太郎記念館へ

今日は仕事を休み、伊東市の木下杢太郎記念館に行くために9時過ぎに家を出る。電車に長い時間乗るので、読む本を探しに大宮の「ブ」へ寄る。
新書版で、佐藤隆房『宮沢賢治』(私家版、昭和17年の再編版)、そして、なんと探していた本、これからドイツ・ミュンヘンから来た作家シュミット・村木眞寿美さんと待ち合わせているのだが、その著書で文庫の『ふるさとドイツ』(三修社)を見つける。偶然なり。
大宮から湘南ラインに乗って、二度ほど乗り換えて伊東へ。車中で『ふるさとドイツ』を読む。20年前の出版だが、日本と違う生活など、ドイツの事情がよくわかる。伊東まで意外と時間がかかり、着いたのが2時半近く。すでに、シュミット・村木眞寿美さんがドイツ人のご主人と記念館に来ていた。わざわざドイツから持ってきてくださった著書『「花・ベルツ」への旅』(講談社)をいただく。今日、京都に向うとのことで、あわただしく1時間ほど話す。あまり話ができなかったが、またメールでお話をとのことで、お別れする。
その後、ゆっくり特別展「杢太郎と異国情調Ⅱ」を見る。神奈川近代文学館から借りた詩「異国情調」の写し、杢太郎がフリッツ・ルンプに宛てたハガキなどが今回の目玉展示である。

 
木下杢太郎記念館(右から村木さん、ご主人、村田館長、筆者)と、大分俘虜収容所のルンプあてた杢太郎のハガキ

4時閉館、帰りに杢太郎の碑がある、海岸と高台にある伊東公園を回る。碑のそばにあった桜に木2本が満開だった。
風が強く体が冷えるほど寒いので、駅前にあった市営の温泉(第一浴場?)に入る。入場料170円と安い。市内に何箇所もあり、前回は違うところに入った。気軽に温泉に入れるいい町である。
再び電車に乗り、海を眺めていたら美しい風景にぶつかる。伊東の沖にある初島が、夕日に照らされて、そこだけオレンジ色に耀いていた。
今度は東海道線で、東京、北千住経由で帰路につく。北千住で下車し「ブ」へ。以外なものを見つけたが、その話は明日。帰宅したのが12時前、寒くて、充実して、疲れてもいろいろあった一日であった。