『統合・開校九十周年記念誌』が届く

街の中心にありながら廃校になる母校の小学校から、『統合・開校九十周年記念誌』が届く。思い出の一文を寄せていたが、作家の原田康子さんの隣に載せられていた。ご多忙な原田さんのは『イースターの卵』からの抜粋。私より20年先輩と初めて知る。

、 『統合・開校九十周年記念誌』

この記念誌を見て驚いたことがある。学校の敷地は作家中戸川吉二の父平太郎が開墾したところ。平太郎はこの小学校創立に当時5250円という多額の寄付をしている。創立は大正5年、校舎設立総額は20604円、中戸川吉二が生まれる3年前だ。また千賀竹三郎は1250円。千賀はたしか原田康子さんの叔父のはずだ(小説『海霧』に出てきたはず)。広大な学校跡地がとうなるのか知らないが、この街の歴史を感じるところであり、なにかの記念的な施設として残し、どこかに売ってしまわないことを祈っている。
昼、用事で駅前に出かけて新古書店に寄る。漫画ばかりの店だが小説も少しある。あまりよい本に出会ったことがないが、今日は珍しく、種村季弘『雨の日はソファで散歩』(筑摩書房)、野見山暁治『いつも今日』(日本経済新聞社)を見つけて買う。どちらも読みたかったものだ。

雨の日はソファで散歩

雨の日はソファで散歩

いつも今日―私の履歴書

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