週末は札幌でした

10日朝、羽田を発って札幌へ。もちろん目的は、中戸川吉二が登場する北海道立文学館の特別展「人生を奏でる二組のデュオ」を見るためである。
冬の北海道は何十年振りだろう。今年は関東にはまだ雪が降らない。地下鉄を降りて、今年はじめて見る中島公園の雪を踏みしめながら文学館へ向う。久しぶりの雪が眩しい。文学館は、「原田康子展」だから3年振り。
今回の企画をすすめた館の研究員亀井志乃氏の案内で、まずは第1部「有島武郎と木田金次郎」を見る。木田金次郎宛ての早川三代治の書簡が目を引く。なぜ有島武郎と木田金次郎と早川三代治が結びつくのか不思議だ。早川三代治には、根釧原野の虹別、鶴居を舞台にした小説がある。画家木田金次郎の作品をゆっくり見るのも久しぶり。複製が多いのが残念だが、実物が3点ある。やはり才能のあるすばらしい画家だった。
第2部は「里見トンと中戸川吉二」。図録を見ていたが、やはり現物は迫力がある。私の提供した資料は3割あまり。中戸川の生い立ち、そして2人の出合い、葛藤、晩年まで辿ることのできるストリー性のある展示は、好評との事。
9日には、「宮様スキー大会」で来道されていた,常陸宮ご夫妻が来館され、この企画展をご覧になったとのこと。どんな感想を持たれたのか伺って見たい気がする。
11時すぎ詩人の吉田徳夫氏が来てくれる。今度はこちらが案内。
午後から書誌家の八子氏、「北海文学」関係で札幌の岩渕氏、旭川から菅野氏、白老から北山氏、更科源蔵書誌を書かれた小野寺氏など続々と来館。夕方まで企画展を見ながら閑談する。閉館後、「北海文学」同人諸氏、小野寺氏ら5人で食事。色々遅くまで話す。
11日は、10時過ぎに入館、この日はわたしの身内が主体で7人余りのひとが集まる。叔母は中戸川が生きていた時代に近くで住んでいた。展示を見ながらいろいろ当時の話を聞く。
文学館は、相変わらず静かで2日間、落ち着いた時間を過すことができた。夕方千歳からフライト、この日の夜遅く帰宅。

 右から亀井氏、小生、吉田徳夫氏