黒岩比佐子『古書の森 逍遥』

体調は一進一退。病院でもらっている薬が効くのか、脱力感、眠気、ふらつきが続く。やっぱり安静が必要かと思われる。そんな昨日の雨の昼過ぎ、電車に乗って一番近い大型書店に、近所の書店になかった黒岩比佐子さんの『古書の森 逍遥』を探しに出かける。週末の土曜日に古書会館で行われる岡崎武志さんとのトークショーに出かけて入手する予定だったが、体調のこともあり、久しぶりに孫が来ることにもなって、行くことが出来なくなり探しに出かけたのだ。しかし、老舗の大型書店なのに本は無い。
古書会館の2階でやっている「明治の愛しき雑書たち」に行けば必ず手に入ると思い、少し時間がかかるが、そのまま神田までいく。久しぶりの古書会館、2階の展示場で黒岩比佐子さんの著書のもとになった様々な古書を見る。小生も3、4年前まで毎週末には古書会館で資料を探していたが、いまはめったに行かなくなってしまった。黒岩さんの資料探しの熱意が、展示された1冊1冊の書籍から間から伝わってくる。寄せ書き、そして記帳して帰ろうとしたら、受付の方が黒岩さんがもうすぐ来る予定だとのこと。会わずに帰ろうとしたら、会館の玄関で雨の中こられた黒岩さんにばったり会う。再び2階に上がって著書にサインと「古書之森」という落款をいただく。くしくも今日は国木田独歩の命日だという。短い会話であったが、元気な姿を拝見し逆に励まされた気持になり会場をあとにする。夜、黒岩さんのブログを拝見し、この日はとても悲しい気持のなかで会場に来ていたことを知り、本当に申し訳ない気持になってしまった。