久々の神田古書会館

仕事で東京へ行く。午前は湯島へ。その後の小伝馬町での打ち合わせに時間があったので、久々に神田古書会館の「新宿古書展」に寄る。入り口の奥で、大きな体でなにやら黙々と仕事をしていた古書現世の向井君(通称セドロー君)にちょっと挨拶。会場は最終の火曜日ということで閑散としており、ゆっくり1時間ほど本を見る。もう3日目で、ほとんどいい本が抜かれて欲しいものがない。
・花崎皋平『風はおのが好むところに吹く』(田端書店)
荒俣宏『生憎生活白樺記』(新潮社)
・太田慶太郎編『杢太郎記念館シリーズ2号』

『杢太郎記念館シリーズ2号』(1969年10月)

3冊で1000円も満たなかった。最後の本は僅か38ページのパンフのようなもの。「杢太郎記念館開設記念座談会ー木下杢太郎の周辺」とある(この本は記念館でみていたが)。座談会の出席者は、司会が野田宇太郎、石井加代(石井柏亭夫人)、小堀杏奴森鴎外の次女)、太田慶太郎(杢太郎の孫)、そしてなぜか江口渙、壺井繁治など10人。電車のなかで読んだが、なかなか興味深いところもある。
小伝馬町から、原宿へ仕事に行く。その前に原宿の「ブ」へ。
北尾トロとレオナルド調査隊『出版業界裏口入学』(リクルート ダ・ヴィンチ編集部)
井狩春男『本の虫』(弘文堂)
『出版業界裏口入学』は、わざわざ北海道まで行って、旅行者の読書を調べるルポ、神田の古本屋に本を売って歩くルポなどおもしろい。『本の虫』は、書籍取次店・鈴木書店倒産の裏話、「まるすニュース」の復刻などがある。2冊を均一で(105円)で入手。
帰りの電車を途中下車して、北千住「ブ」、梅島「ブ」に寄るがなにもなし。均一で雑誌『東京人』一冊のみ。仕事もあってヘトヘトに疲れる。