『ミュンヘン物語』も再読

一日かけて、小松伸六の追悼文を書く。
文芸評論家というのは、作家と違って年譜の資料も少なく、ちょっと寂しい。
内海伸平という筆名で、「太宰治論」や「横光利一と昭和文学史の問題」などを書いている。また、昭和51年4月に出来た岐阜県海津市にある日本現代紙碑文学館は、小松伸六からの蔵書1万5千冊の寄贈によっての文学館の基礎が形作られたこと知り驚く。故郷釧路にある寄贈されたものとは別のものだろう。故郷で計画されている文学館は、まだ進んでいない。いずれ顕彰されると思うのだがー。原稿、あとは推敲するのみ、近日中に送る予定。
ミュンヘン物語』もあらためて読み始めたが、いろいろ学ぶことが多い。第一次世界大戦のドイツ人俘虜の事もあり、いま書いている「フリッツ・ルンプ物語」の参考になる部分もある。しばらく読み続ける予定。計画されていながら未刊となった『ベルリン物語』が惜しまれる。どこかの出版社が、追悼をこめて出版してくれたならと願っているのだがー。

ミュンヘン物語

ミュンヘン物語

7時30分からはじまった、NHKテレビの「にっぽん紀行」を偶然見る。北海道陸別町のこと。ここを走る鉄道が消えていくという話。厳寒のこの地に開拓のため入植したのが、晩年の蘭医関寛斎であった。先日神田で入手した『関寛斎の人間像』に詳しく書かれている。