『光太郎遺珠』が届く

今日は仕事を休んで、朝から妻の実家のある栃木市へお盆のために行く。数ヶ月ぶりだが、道路がよくなり、新しい建物もあり、それらを横目でみながら4号線をひたすら車で北上。とにかく暑い。
栃木は午後から突然の雷雨、その晴れ間に近くにあったはずの新古書店(名前はわすれたが、漫画ばかりでいいものに出会ったことのないところ)に行く。ところがそこは、あの見慣れた「ブックオフ」の看板に変わっていた。この町にも出来たのだ。店の人に聞くと、4月に開店したという。かなり大きい店で、2階はハードオフ。早速物色したが、見たいものは少ない。
雑誌『FRONT』の特集「ウイリアム・モリス」のあるもの(仕事柄、なぜかウイリアム・モリスが大好きだ。大学の提出レポートに何か書いたことがあるが、昔のことなのですっかり忘れている)、森有正の姉である関屋綾子が書いた『一本の樫の木』、小森陽一の対談集『表現する人びと』(小森氏とかなり前に酒席で一緒になったか、若い人だけどすっかりフアンになってしまった)、ハヤカワ文庫『古書店めぐりは夫婦で』ほか一点5冊を入手、少し満足。
夜の帰り道、妻の早く帰りたいという声を無視して、途中にあった「古本市場」に寄る。『新書百冊』に出ていた、山口昌男文化人類学への招待』(岩波新書)を見つけて買う。同行した妻に、車のなかで『古書店めぐりは夫婦で』を見せたら、「いつもいっしょに行っているじゃない!」とキツイ一発!今日は満足の一日であった。

古書店めぐりは夫婦で (ハヤカワ文庫NF)

古書店めぐりは夫婦で (ハヤカワ文庫NF)

帰ったら、「高村光太郎記念会」が編んだ、『光太郎遺珠』が届いていた。今までの全集に収められていない散文や書簡を集めたもの。限定200部という、とにかく貴重なものである。中には、北海道に関したものもあり、次回の新聞コラムに書きたいと思う。小山弘明先生、ありがとうありがとうございます。