「秋も一箱古本市」

朝8時過ぎ、いざ「秋も一箱古本市」へ出陣!天気も良く安心。カートに積んだダンボール1箱、リック1つを持って、妻に車で近くの駅まで送ってもらう。9時半、地下鉄千代田線千駄木駅到着。三崎坂を登って5分のライオンズガーデンへ。古い寺町といった感じで、静かで朝からこの街を散策する人も多い。10時からミーティング、準備。ライオンズガーデンのきれいな前庭での出店。軒先のベランダに本を置かせてもらう。店主は17人。

 「秋も一箱古本市2006」わたしの一箱

11時開店早々、『サンパン』同人の矢部氏が来て文庫2冊買ってくれる。新聞に大きく出たこともあってか出足がよく、楽しい一日の予感。メールを送っていた知人の「朝霞文庫」が、頼んでいた本1冊、前に訪ねたとき忘れたセーターを持ってきてくれる。昼飯を一緒に食べようと約束。昼になっても人出が多く、昼飯を食べる余裕がなくなる。知人がきっと昼飯は無理だろうと、有名な谷中の饅頭と飲み物を差し入れてくれる。感謝。参土会で一緒になる川治さんの姿を見かけ声をかけようとしたが、お客さん話しているうちに見失う。そのうち「一箱古本市」の功労者、ナンダロウアヤシゲ氏が姿を見せ、本箱から金子光晴『詩人』(旺文社文庫)をお買い上げ。記念にワンショット。

 「秋も一箱古本市2006」看板のイラストはご本人か?

講談社文芸文庫ちくま文庫旺文社文庫を安く値段をつけていたせいか良く売れる。あまっていた『サンパン』のパックナンバーを出していたが、愛読者というひとがまとめて買ってくれる。リックに入れていた『サンパン』を再び出品。そのあと本を買ってくれた方が「Mです」と名のってを声をかけてくれる。一瞬だれか分からなかったが、わたしのブログを見て時々メールをくれる方だった。初対面だったが「秋も一箱古本市」参加のブログを見て来てくれたとの事。札幌の古本須雅屋さんで働いたことがあるなどと聞きびっくりする。ちょっと立ち話しただけだが、出していた残りの『サンパン』を全部買ってくれるなど、わざわざ足を運んでくれて感謝にたえない。
4時ごろから天気が悪くなり、少し雨が降り出す。重い本を持って帰るのは嫌なので、全部半額にする。5時終了。売れ残ったのはリック1つ分もないくらい。あふれた本が少し減ってほっとする。結局、ほかの3ヶ所の会場に行って本を見ることが出来ずに終る。無念!
6時半から、千駄木交流館で打ち上げ。他の場所で店を出していた「晩鮭亭」さんに初めて会う。日大の曽根先生に教わったと聞いて驚く。「退屈男」さんにも会う。初対面だと思ったら、春の「一箱古本市」で会って話もしていた若い人だった(すっかり忘れていた)。打ち上げは特色のある店の表彰。そして売り上げベストスリー、販売数ベストスリーの発表!当然売り上げにベストには入らず。な、なんとわが「古書北方人」は販売数のトップ!105冊!「ブーサンゴ」のペアドリンクチケット、ポストカード2枚の賞品をいただく。恥ずかしいが、これは、売り上げのペストに入っておらず、いかに単価が低かったかを物語っている(1冊平均200円台である)。それにしても本が減ってホッとする。ナンダロウさんが近刊『路上派遊書日記』(右文書院)を持ってきていたので、1冊分けてもらう。索引にわたしの名前がある。
気分がいいので打ち上げ飲み会に参加させてもらう。日暮里の居酒屋へ、男ばかりの奥の席へ、左に「晩鮭亭」さん、右に今回参加された『出版業界最底辺日記』(ちくま文庫)の塩山芳明さん、その隣に「退屈男」さん、ほかにこの町の新刊書店、古本店など店主、出版社の人など男ばかり席。塩沢さん、このまわりには女がいないとさかんに毒舌をはく楽しい席?、2時間あまり皆さんとお話、「秋の一箱古本市」の企画をされた若い2人の方(昨日のブログに載った写真の2人です)、本当にご苦労様でした。そしてお買い上げくださったみなさま、本当にありがとうございます。
気がついたら最終電車、それも途中止まり。妻に車で迎えにきてもらい深夜の雨の中なかを帰宅。今回のこころよい疲れの一日でした。