追悼、文芸評論家小松伸六

夕方、仕事のことで久しぶりに隣町の友人に会いに行く。隣町といっても、二つ目の駅。
その前に「ブ」と、もうひとつの「カメレオンクラブ」という新古書店に寄る。残念ながら、前に見て欲しかった美術カタログは売れていた。
谷川俊太郎編『祝魂歌』(ミッドナイトプレス)、河合雅雄『サルの目・ヒトの目』(平凡社ライブラリー)、ナンシー・Y・ディーヴィス『ズニ族の謎』(ちくま学芸文庫)、そしてネコを飼いたいという娘のためにモーリーあざみ野『いつでもどこでもネコ町物語…ナーゴ』(日本放送出版協会)という猫のイラストがたくさん入った本を均一でお土産に買う。
友人と仕事の話の後、少しお酒を飲みながら、団塊世代の悲哀を語り合う。彼は7年前にリストラにあい、今はフリーで仕事をしている。二週間後の花見の約束をして帰宅。
釧路新聞』連載の「故郷逍遥」8,9の掲載紙が届いていた。『北方人』と、このブログのことを書いたもの。同じ文化欄に、伊福部昭を師と仰いだ人の追悼文が載っている。故郷でも偉大な作曲家と認識されていたことを知った。
一昨日、一部の新聞に小さく逝去が伝えられた文芸評論家小松伸六のことが、ようやく大きく報じられてきた。先日、ミュンヘンの方と、メールで著書の『ミュンヘン物語』の話をしたばかり。彼もまた、故郷にとって偉大な人物。長く同人誌評などを書き、多くの新人作家に勇気を与え、一時代の文学の世界で活躍した大切な評論家であった。追悼文を新聞のコラムに書く予定で、資料を集め始めている。著書も持っているのだが、たくさんの本に埋もれて見つからない。明日もう一度探す予定。

愛と美の墓標

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