リサイクル本で佐藤泰志を

もう12月になった。今年もあと少し、仕事が多忙になりそうで落ち着かない。
1週間前の岡崎武志さんのブログに、毎日新聞の「あった!あった。」に原田康子『挽歌』のことを書くとあったので、図書館で見ようと自転車で出かける。
春日部図書館の前にテントが張られてたくさんの人が!久しぶりの図書館であったが、今日は一年に一回のリサイクル本放出の日であった。早速物色、佐藤泰志の読んだことがある「大きなハードルと小さなハードル」が目に入る。良く見ると未見の「移動動物園」「そこのみにて光輝く」「黄金の服」もあるではないか!一部は「北方文芸」で読んでいるものもありそうだが、嬉しくなって抱え込む。かなりの量がでていたので一時間ほど見る。「ユリイカ」一年分(松本八郎氏が寄稿した一文もある)、ほか読書関係など、結局2袋30冊あまりも抱え込む。本はすべて無料だが、募金箱に少しのお金をいれ、電話で妻に車で来てもらい本を詰め込む。正月は読書三昧か!!
図書館では、岡崎氏のコラムがある新聞を他の人がみており、近くに新聞販売店があるのを思い出して出かける。11月29日(木)の「毎日新聞」夕刊があるかと聞いたら探してくれる。小さな記事であったが、あの懐かしい単行本『挽歌』が、「オーバーの襟を立てる女性」という題のなかにカラーで載っている。昭和32年の本だが、不倫小説のハシリ。岡崎さんの「いま、若い女性が中年男性と不倫したって、小説にもならないよ。」とういう最後の言葉が、なるほど…