『釧路春秋』64号は「原田康子追悼特集号」

先週末まで7日間受けていた講習とは、県が主催する介護アシスタントの講義と実習だった。義母のこともあり受けたが、これからの介護に大変参考になった。複雑な、介護の世界も知ることになった。受講者は30人であったが、途中5名が都合でこられなくなり25名が15日に「終了証書」を受けた。ほとんどが同世代で、男性4名。終了式のあと、なにかの縁もあったので、近くの居酒屋へ行く。驚いたのは男性4人中3人が北海道出身。不思議な縁を感じた。またの再会を約束して散会。
翌日、久しぶりに近くの「ブ」へ行く。単行本『おしまいのページで』(文藝春秋社、1979年、この本文庫でも出ているはずだが見落としていた)を見つけ、目次を開くと井伏鱒二の「イボタの虫」(『別冊文藝春秋』昭和47年8月号)という一文があり、中戸川吉二の同名の小説と関係があるのかと読み始めると、この小説と中戸川富枝の句集『春日』のことであった。『春日』から3首を選んだものが載っている。井伏はこの発行社砂子屋書房を手伝っていたときに出したものという。この一文をはじめて読んだ。

この日、不在の家に隣町の明大教授のY先生が、宇都宮美術館で2008年に開催された「ドイツポスター1890-1933」展の図録を届けてくれた。フリッツ・ルンプのポスターもある。

下の右のポスターがルンプの作品だが(以前、ポストカードになったものをここで紹介したが)、キャプションには「発泡酒ゼーンライン・ラインゴルト」とあり、年代は「1914以前」とあるが、これはもっとあとの作と考えている。それにしてもこの図録はすばらしい。風の強いなか届けてくださった先生ありがとうございます。

そして今日、思わぬものが届いた。北海道弟子屈の「更科源蔵文学賞の会」のMさんから、『更科源蔵資料紹介 原野紀行』(弟子屈町教育委員会編)。この冊子は『広報てしかが』に掲載されたもの50回をまとめたもの。11月に、弟子屈の「更科源蔵文学資料記念館」を訪ねたが、そこに展示されていたものが詳しく記されている。Mさん、11月の永田秀郎先生のお別れ会に出席していたという、氏とは手紙のやり取りがあったが、面識がなかった。うかつであった。

さらに今日、『北海文学』同人のB氏から電話。『釧路春秋』次号は「原田康子追悼特集号」、その原稿を依頼される。また秋には、別に「原田康子」の文学案内のような本を出して、そこに『北海文学』に連載した小生の『「挽歌」物語ー原田康子とその時代』を収録したいとのこと。ぜひ実現してほしいと伝える。身辺が、いろいろ、忙しくなってきた。